2021/08/28 20:18






こんにちは。


人生は山あり谷あり、生きていれば良いことも悪いことも起きてきます。

良いことならいくらでも歓迎ですが、悪いこととはなるべくなら願い下げです。

そして、人は誰しも悪いことが起こるんじゃないか、今よりもっと改善しなければいけないんじゃないか、と不安にかられたり過度に心配しすぎて、精神的に疲弊してしまったりします。

願わくば持ちたくない不安や怖れって何なんでしょう。

今回は不安や怖れというネガティブな気持ちはどこから来るのだろうか、というお話しです。




◆実はそれは思い込み



実は不安感の大半は自分の思い込みとか推論とかが多いようです。

人は言葉や状況をそれぞれに解釈してしまいます。
これをやったらこうなる、やらなければああなる、などと原因から結果をあれこれと推論します。

そしてありもしないネガティブな結果を導きだしてくよくよします。

この「思い込む」というのは、脳のシステムのようなものです。
決して性格がネガティブなだから、いうわけではありません。

脳内で危機回避のため最悪な状態をシミュレーション繰り返した結果、それをあたかも本当に起こることのように思いこんでしまうのです。

もちろん、最良の結果もシミュレーションしているはずですが、万一その通りにいかなくてガッカリしたくないという、同様の危機回避から最良の結果はあまり思いこまないようプログラムされているようです。

なので、ネガティブな思い込みが現れたときは
危機回避のためのシミュレーションプログラムのようなものだ、と気づいてください。

また、心配ごとの9割は外れるといいます。
あれこれ推測しても、その通りにはならないことの方が多いものです。

思考で思考をみる、という手法があるのですが
「気づく」だけで気持ちが楽になります。







◆脳は未知のもの、未知のことが苦手



基本的に生物はみな、未知のものや未知のことを怖がります。

情報がなさすぎて、脳内でシミュレーションすることができないからです。

つまり、知りたがる性質があるということですね。

動物たちの行動を見るとわかりますね。
未知のものには近づきませんし、自分に近づいてきた場合には身を固くして威嚇します。

恐怖や不安の気持ちがサインとなって、身を固くする威嚇するという行動に出るのです。

それが安全とわかると、安心して緩みます。

人間も同じです。

自分に十分な情報のないことがらや人に対して
強い警戒心を持ちます。

安全であるという情報が十分に手に入ることによって、やっと警戒心を解くことができます。

暗闇を怖がるのと同じです。
足元になにがあるのかわからない状態で、手探りで進むのは怖いものですよね。




◆時間軸に惑わされている



時間という概念は人間独自のものです。

過去、現在、未来というように、時間が一方向に流れているという概念のもと、
過去をデータとして参照し、未来を予測してしまうのです。

過去というのは完全に終わっています。
いくらスマホの中の写真やデータの記録を見ても、それは全部終わったことで今にはありません。
5分前に撮った写真さえ、過去のデータになります。

そして過去の記憶というものは曖昧です。
こうして写真を何度か見返すことで、反芻することをして思い出すこともできますが、
逆に写真のない過去の出来事は忘れていることが多いですよね。

1週間前のランチだって殆どの人が覚えていられません。

逆に過去の思いでを脳が都合よく、書き替えてしまうこともしょっちゅうです。
過去のデータのいくつかを勝手に組み合わせて、記憶を改ざんしてしまうんですね。

良い思い出はより良く、悪い思い出はより悪く改ざんしてしまうようです。

さらにややこしいことに、それを未来への参照データとして予測してしまうんです。

当然ですが、未来というものはまだ来ていませんし、自分だけではなく外部からどんな変化が訪れるか予測不能の中、
自分の持っている過去のデータだけを元に、未来を予測することなんて不可能なことです。

でも、やっぱり未来という予測不可能な「未知」についての恐怖から、あれやこれやシミュレーションしてしまう、というループにハマってしまうのですね。










◆今に気づく



過去のデータや未来の予測不安は、どちらも今ではなくて、終わったことあるいはまだ来ていないものです。

過去か未来にベクトルが向いているとき、不安や怖れやネガティブな気持ちが出てきてしまいます。

気持ちを切り替えるなら『今』に注目しましょう。

今というのは、この瞬間のことをいいます。

今目の前にあるもの、例えば
手に持っているマグカップの感触や、食べているものの味、窓の外の景色や、目の前の画面に写っているものや、聴こえてくる音などです。

不安や怖れの正体はつまりは「ありもしないものへの怖れ」からくるもので、それは時間軸にも関係しています。

なので、もう終わってしまっているありもしない過去や
まだ来ていないありもしない未来に揺さぶりをかけられていると気づいたら、
自分の時間を『今』に戻してください。


それだけでも、気持ちが楽になってきますよ^_^